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ノミの特徴と効果的な駆除対策とは?
この記事を書いた人:坂田 和徳
この道34 年で施工実績30,000 件以上の職人社長!
ゴキブリ・シロアリ・ネズミ駆除の専門家。
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ノミといえば、イヌやネコなどのペットを吸血するものだと思っている人も多いかもしれませんが、実は人を吸血することもあります。咬まれてしまうと激しい痒みを引き起こし、水膨れになったり、跡が残ってしまったりすることもあります。
そこで今回は、ノミの特徴と、その効果的な駆除対策をご紹介します。
1.ノミの特徴
ノミは、ノミ目に分類されており、日本では約80種類生息しているといわれています。
昔は主に人間に寄生するヒトノミがいましたが、現在ではほとんど見られません。またイヌノミも減少傾向のため、現在の被害はほとんどがネコノミによるものです。
・外見
ノミは、メスの方が大きいです。
ネコノミの体長はオス1mm~2mm、メス1.5mm~3.5mm程ですので、肉眼でも確認ができます。褐色~赤褐色をしており、縦に平たく、6本の脚を持っています。
イヌノミの体長はオス2.0 mm~3.0mm、メス2.0 mm~4.0mm程で、ネコノミと比較して丸みのある頭部に特徴があります。
小さく、よく似た形をしているため、ネコノミとイヌノミを肉眼で見分けることはできません。
・活動時期
真冬(1~3月頃)を除いて発生します(真冬に発生することもあります)。
活動が活発になるのは、春から秋です。気温が18~27度、湿度は75~85%がノミにとって活動しやすい環境なので、特に湿度が上がる梅雨から夏にかけて被害が多くなります。
・餌
成虫は動物の血液を餌としています。イヌ・ネコ・人だけでなく、イタチ、タヌキ、ネズミ、ハクビシン、アライグマなど、様々な動物に寄生して吸血します。仮に吸血できなくても1週間~1ヶ月も生き延びるというしぶとさがあります。
※イヌノミは犬のみに寄生します。
幼虫は吸血せず、床のゴミやフケ、ノミの糞などを食べます。
・生息場所
ノミは、ずっと動物の体に寄生しているわけではありません。そのため生息場所は、動物の体の他に、その動物が生活している周辺の環境です。日本国内で多いのは、人への寄生よりもペットへの寄生被害ですので、主な生息場所はペットが生活している周辺ということになります。特にペットがよく寝転んでいるエリアには、卵や幼虫が多く発生している可能性があります。
・繁殖能力
ノミは非常に繁殖力が強いです。繁殖時期が決まっているのではなく、活動中は毎日産卵します。
イヌやネコに寄生してから36~48時間以内に卵を産み、わずか2日で孵化します。卵を産むのはイヌやネコの体ですが、温度が高いと発育できないため、床などに落ちて孵化します。卵のサイズは0.5mm~0.6mm程度で、ツヤがあります。
幼虫として約6日間経つとさなぎになり、6~15日で成虫になります。幼虫は2mm~4mmほどの大きさで、1~2週間で2度の脱皮をくり返します。
成虫の寿命は約3週間~6週間で、1日に4個~20個ほどの卵を産みますので、一生に400個~1000個の卵を産むことになります。
・習性
蚊は産卵のためにメスだけが吸血しますが、ノミはメスもオスも吸血するという特徴があります。吸血時間はなんと20~25分にもなります。ネコやイヌを吸血するだけでなく、人を吸血することもあり、吸血されると激しい痒みを引き起こします。
また、驚異的な跳躍力を持っていることも大きな特徴です。強力な筋力を持つ後ろ脚で体長の約60倍の距離、約200倍もの高さまで飛び跳ねることができます。動物が出す二酸化炭素や体温などを感じ取ると、この跳躍力を生かして寄生するのです。
2.ノミの被害を防ぐ方法
ノミの被害を防ぐには、ノミが好みそうな場所を減らし、外部から持ち込まないようにする必要があります。
・ペットがお散歩から帰宅した時などは、定期的に全身をチェックする
お散歩から帰宅した時など、定期的に全身をチェックし、ノミを室内に持ち込まないようにしましょう。ノミを探すときは、ノミ本体だけでなく、ノミの糞にも注意しましょう。黒っぽい砂のようなものが付着していたら、ノミの糞の可能性があります
・ペットをこまめにシャンプーする。
定期的にチェックをしていても、全てのノミを排除できるとは限りません。
ペットはこまめにシャンプーしてあげましょう。
・ノミ取り首輪を使う。
ノミが嫌がる成分が染み込んだ首輪をペットにつけることで、ノミ避けの効果が期待できます。
・ノミらしきものを見つけたら、早めに動物病院へ行く。
ペットについたノミを全て駆除するのは難しい場合が多いです。
ペットにノミがついているのを見つけたら、ペットの体や室内に大量に繁殖してしまう前に、できるだけ早く動物病院へいく方が良いでしょう。
・掃除機を丁寧にかける
ノミの卵・幼虫はあっという間に成長してしまいます。常に掃除機をしっかりかけて清潔にしておきましょう。毛足の長いカーペットの奥などは特に注意が必要です。
・カーペットを置かない。
ペットがいるご家庭であれば、カーペットを置かないという選択肢もあります。
特に毛足の長いカーペットは、ノミの駆除が難しいです。
・布団乾燥機をかける。
布団に潜むノミの卵や幼虫は、布団乾燥機をかけることで退治できます。60度以上で乾燥させましょう。
3.市販のグッズでノミを駆除する方法
発生してしまったノミを、市販のグッズで駆除する方法をご紹介します。
・部屋全体を駆除
家中のノミの量を減らすには、部屋全体に有効成分が行き渡る「くん煙剤・くん蒸剤タイプ」の使用が一番手っ取り早い方法です。
使用の際は、部屋や換気口を閉め切り、観葉植物や家電などをカバーするか別の部屋に移動させてから使用しましょう。
マンションなどの集合住宅でくん煙材を使うと火災報知器が作動する可能性があるので、煙の出ないくん蒸剤を使用してください。
・ピンポイントで駆除
ノミを駆除する「エアゾール剤」や「スプレー剤」を使用します。
カーペットには表面に噴射するほか、毛足の長いカーペットに専用のパウダーを撒いてそれを掃除機で吸い取ることで駆除できるグッズもあります。
畳には、畳の内部に直接注入できる、さし込み式の針状ノズルのついたエアゾール剤がおすすめです。
布団や枕、クッション、座布団、ぬいぐるみ、布製ソファなどには、速乾性のあるスプレーを使うと、ベタつきがありません。
薬剤を撒いた後、乾くまでは、子供やペットがその上を歩いたり触ったりしないように注意しましょう。
4.まとめ
ノミに吸血されると痒みなどの症状が出るだけでなく、ノミが媒介する感染症に感染する可能性もあるので、注意が必要です。
ペットも人も安心して快適に過ごせるように、駆除剤を使ってもノミの発生がおさまらない場合は、一度専門の駆除業者に相談してみてくださいね。