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チャタテムシの特徴と効果的な駆除対策とは?
この記事を書いた人:坂田 和徳
この道34 年で施工実績30,000 件以上の職人社長!
ゴキブリ・シロアリ・ネズミ駆除の専門家。
徹底的な調査とヒアリングによって他業者様には難しい案件も多数請負。
害虫駆除に加え経営・集客に関するアドバイスも可能。
チャタテムシはカビを餌とする1mm程の小さな昆虫で、年中発生します。チャタテムシは人間を噛んだり刺したりはしませんが、ダニの餌になるため、チャタテムシが増えるとダニも増えてしまうという厄介な害虫です。
さらにカビを餌とすることから、チャタテムシの自体の存在がアレルギー症状を発生させる可能性もあります。
そこで今回は、チャタテムシの特徴と、その効果的な駆除対策をご紹介します。
1. チャタテムシの特徴
チャタテムシは、カメムシ目のアブラムシ上科に属する昆虫の総称です。
世界には2000種類以上、日本には10種類程度のチャタテムシがいます。代表的な種類は、ヒラタチャタテです。
・外見
体長は1~1.5mm程度、体色は褐色です。
羽はあるものとないものがおり、後腿節が平たく広がっています。
・活動時期
年中活動しますが、湿度が高くなる梅雨の時期から秋にかけて活動が活発になります。
・餌
カビを好みますが、雑食性です。
ビスケットやチョコレートなどのお菓子のくずや、乾麺などの乾燥食品なども食べます。
・生息場所
日本全国に生息しています。
湿度が高く、カビが多いところに発生しやすいです。
乾物やお菓子を保存してあるところや、古い畳や古本、古い段ボールなどに大量発生することが多いです。古本の場合は、本を製本するときのノリを好んで集まっているようです。
古い和紙にも発生するため、ふすまや障子、壁紙にも注意が必要です。
家の中で発生しやすい場所としては、和室、台所、本棚、押入れなどです。
・繁殖能力
チャタテムシは非常に繁殖力が強く、環境が整うと一気に大量発生してしまいます。
チャタテムシが好む温度は24~29度程度、湿度は75~90%程度で、一生のうちに毎日1~2つの卵を産卵します。
寿命は150日程度といわれているので、一生のうちに100~200の卵を産むことになります。卵は9~13日程度で孵化すると、2週間弱であっという間に成虫なってしまいます。
2. チャタテムシの発生を防ぐ方法
まずはチャタテムシの発生を防ぐ方法からご紹介しましょう。
<湿度を下げる>
チャタテムシが発生する一番の原因は、湿度が高くなることです。とにかく室内の湿度を下げるようにしましょう。
定期的に窓を開けて風通しを良くしたり、除湿機を使ったり、エアコンを使用したりして湿度を下げてください。
室内の湿度を下げても、クローゼットや押し入れ、本棚、食料庫などには湿気が溜まったままの場合が多いです。クローゼットや押入れの扉をあけて風をあてたり、常に除湿剤などをセットしたりして、湿度を下げる工夫をしましょう。
長く使っていない本棚も、定期的に風を通すとともに、ホコリをしっかり取り除いておきましょう。また、食料の保存場所を流し台の下などにしていると、湿度が高くなりやすいので移動させましょう。
<カビを除去する>
カビが発生しているところに、チャタテムシは繁殖します。
すでにカビが発生している場所があれば、きれいに除去するようにしましょう。
<ダンボールを室内に置いておかない>
段ボールの隙間は湿気やホコリがたまりやすく、チャタテムシが繁殖しやすいです。
特に古いダンボールにはすでにチャタテムシが発生している可能性もあり、家に置いておくとそこからチャタテムシが移動して室内に大量発生してしまう原因にもなります。特に必要がない段ボールは、できるだけ早く処分するようにしましょう。
<食品は密閉容器で保存する>
食品は、チャタテムシが入り込まないように密閉容器で保存しましょう。
<不要な古本は処分する>
本棚の風通しを良くするようしていても、古本の隙間まで完全に乾燥させるのは難しいです。不要な古本がある場合は、できるだけ早く処分してしまいましょう。
チャタテムシは英語で「Booklouse(本のシラミ)」と呼ばれているほど、本に発生しやすいです。
<冬は結露を予防する>
冬は気温が低く湿度が下がるためチャタテムシの活動が弱まる時期ではありますが、結露による湿気で発生する場合があります。
窓際のレールの隙間などにはホコリやダニが発生しやすく、チャタテムシの発生につながる可能性があります。結露はこまめに拭き取り、必要に応じて除湿機も使うようにしましょう。
3. チャタテムシを駆除する方法
チャタテムシが発生してしまった後に、駆除する方法をご紹介します。
<粘着テープで取り除く>
目に見えているチャタテムシを駆除するには、粘着テープで取り除く方法が有効です。
掃除機で吸い取ってしまいたくなりますが、生きている小さなチャタテムシは掃除機の風で飛ばされてしまい、場合によっては他の隙間に逃げ込んで繁殖してしまう可能性があります。また、うまく吸い込んでも排気口から逃げ出してしまう可能性もあります。
これだけでは十分とはいえませんが、見える範囲でまずは粘着テープや粘着ローラーを使って駆除してください。
<くん煙剤・くん蒸剤を使用する>
家中のチャタテムシを一気に駆除するには、くん煙剤・くん蒸剤を使って部屋全体に薬剤を行き渡らせることが有効です。
換気口などはしっかりと閉めて密閉空間を作り、薬剤が隅々にまで行き渡るように、クローゼットや押入れなどは開け放ちましょう。ただし、家電や観葉植物には害を与える可能性があるので、使用しない部屋に移動させるか、ビニールカバーなどで保護してください。
くん煙材を使うことで火災報知器が作動してしまう可能性がある場合は、くん蒸剤を使用しましょう。
死骸を吸い込むことでもアレルギー症状が出る原因になりますので、くん煙剤・くん蒸剤を使用した後は掃除機でしっかりと吸い取りましょう。特に畳の隙間などは念入りに吸い取っておいた方が良いです。
<殺虫剤を吹きかける>
殺虫剤を吹きかけるのも一つの方法です。噴射力の強いものや、ピンポイントで噴射できる殺虫剤があります。特に、押し入れやクローゼットの奥や本棚の隙間など、くん煙剤・くん蒸剤が届ききらないような場所に向けて吹きかけると効果的でしょう。
<アルコールを吹きかける>
チャタテムシはお菓子のクズや乾物にも発生しやすいのですが、これらのものに薬剤を吹きかけるわけにはいきません。食料庫やキッチン周りなどの場合は、アルコールを吹きかけることで駆除しましょう。ただし、アルコールには継続的な駆除効果はありませんので、こまめに掃除をして定期的にスプレーをしなければなりません。
4.まとめ
チャタテムシは非常に繁殖力が強く、サイズも小さいので、気がついたときにはすでに大量発生していることがほとんどです。
湿気とカビがチャタテムシ発生の大きな原因となりますので、とにかく室内の湿度を下げてカビが発生しないように心がけ、カビが生えた場合はきれいに掃除しましょう。
チャタテムシが発生すると、同時にダニも増えてしまいます。どちらもアレルギー症状の原因となりますので、特にアレルギー体質の方は早めの対処が必要です。
これらの害虫は小さく個人では全て駆除しきれなかったり、見えないところでまた繁殖してしまったりすることが多いので、チャタテムシだけでなくダニなどの害虫をまとめてプロの業者に駆除してもらうことも検討してみてくださいね。